猫ばか日記☆ピノとレモ

我が家に来て10年になる最愛のキジトラ姉妹の日々

不思議な子、ピノ


7年このかた家人にはまったく興味がないのだと思っていたが、前回の入院の時に退院して帰ってきたら玄関でピョーンととび上がって家中を走り回って全身で喜びを表したので驚いた。引越しで物がどんどんなくなる上に毎日いる人が何日もいなくて「どうしたんだろ」と不安に思っていたのだろうか。引っ越して来てからは家人がマッサージチェアに座るとお腹に乗るようにもなったそうだ。へええ、やっと家族として認めたか、長かったねえ。もしかしたらここに越して来てから私の機嫌がいいので「グッジョブ!」と思っているのかな。


話は変わるが。
今回も長男が家人の代わりに仕事をするために、職場のお休みをもらって埼玉から来てくれる。今日の夜遅くに孫達を連れて来るのだが、新しい家は狭いし余分な寝具がないので逗子に泊まってもらう。それで、病院への付き添いと仕事を済ませてから逗子に行き布団を敷いて食料を置いてきたのだが、やっぱりあそこは暗いと思った。
越したばかりの頃、夜に犬の散歩で歩いている時など、なんとなく禍々しい空気が漂っているように感じたり、ずっと先の闇に吸い込まれるような気がしたり、とにかく私には怖い土地だった。これは信じてくれない人の方が多いけれど、何年目だったか家人が学会旅行でいなかった深夜に「百鬼夜行」に遭った。家にいたら急に寒くなって全身がガタガタ震え出して、大勢の人がしゃべっているような音が上の方から聞こえてきた。「これは鬼だ!」と思ってお風呂のお湯に飛び込んで首まで浸かっていたら窓の外を何かを引き摺るようなジャーっジャーっという音が通り過ぎて行った。静かになったら急に身体が温まってきてほっとしたのを今も忘れられない。あそこには何かある。周りに次々と不幸ばかり起きていたのには原因があると思う。