猫ばか日記☆ピノとレモ

我が家に来て10年になる最愛のキジトラ姉妹の日々

喧騒の中の静寂

東逗子に住んでいた時、たびたび思ったのは「ここは中途半端だ」ということだった。黒か白かはっきりしているのが好きな私はいつもイライラしていた。例えば東京から越して来た人にとっては十分に田舎なんだろうし、地方から来た人には十分に都会なんだと思う。でも私は、結婚するまで中途半端なところにいて、それがとても嫌だったから「なんでまたこんな場所?」という思いでいた。

今住んでいるところは周りに自然も多くて十分に田舎だが、眠らない街だ。一晩中明るい。車の音、電車の音、週末の夜などは奇声も聞こえる。便利だけどうるさい。うるさいけど便利。どうやら私はこういう場所が好きらしい。

そしてそんな中にいても静かなバスルームには、前の家と同じようにピノがいる。くつろいでいる。平和で、幸せだ。私は今、おそらく半生で最も深い幸福感を味わっている。周りの何かに付随する幸福ではなく私個人の中から生じる幸福。様々な問題を抱えてあれこれ悩みも多いけれど、頑張れる気がしている。