猫ばか日記☆ピノとレモ

我が家に来て10年になる最愛のキジトラ姉妹の日々

祈り

この世の多くの人は心の底で「これだけのことをしたのだから報われるはず」「ひどい目にあうようなことはしていないはず」という思いがあるだろう。だけどそれは残念なことにハズレがほとんどだ。どれほど品行方正でも事故にあったり病気になったりするし、呆れるほどの悪人が何不自由ない生活を全うすることもある。後者はともかく、前者はたくさん見てきた。そしてその度に強い憤りと無力感を味わって来た。


この世は驚くほどに理不尽で不公平で、正義の天秤ばかりなど存在しない。だからこそ宗教が生まれ、廃ることはない。この世で報われないのなら違う世で救われたい、きっと誰かが見ていてくれるはずだから、という風に人々の心に平安をもたらすものだから。
と言うようなことを中学生の時に思ってしまい、キリスト教に強く惹かれながらも自分は真の信教者にはなれないということも悟った。思えば憎たらしいガキだった。今も変わらない。私の心にはいつも猜疑心がある。なにかに全てを委ねるなんてことは絶対に出来ないと思う。でも、今の世の中を見ていると、それでも神はいて欲しいと願わずにはいられない。私はいい、でも救われるに値する人はどこかで救われて欲しい、それこそが私の「祈り」だ。