日々は流れていく
大切な人がいなくなっても変わらずに朝は来る。昨夜遅くに家に帰ったと聞き、午前中に会いに行ってきた。昔々、10代の時に大好きな先輩が一酸化炭素中毒で一夜でこの世にいなくなってしまった時、しみじみと「ああ、死というものはこういうものか」と思った。命はだんだん減っていくのではなく一瞬に手のひらを返すように消えるものなのだ、と。今日もそれを思った。ついこの間来た時は彼女が生きていた空間にはもう彼女の亡骸しかなく、もう笑うことも喋ることもない。あちら側に行ってしまった。なんで彼女だったのか?彼女のお母さんもいい人だったが早くに亡くなった。私の好きな人はどんどんいなくなる。
でも、私は生きている。生きているから前に進む。しんどくても辛くても身体がいうことをきかなくても、こっちにおいでと呼ばれるまでは立ち止まらずに進む。前を向く。それが生かされている者の務めだ。最後の最後まで治療法を探し求めた彼女のように、人生に匙を投げない人間でいたい。投げたら、負けだ。
今日もつきあいのいいピノさん。