猫ばか日記☆ピノとレモ

我が家に来て10年になる最愛のキジトラ姉妹の日々

ピノの向こうに世界が見える

自分の部屋は狭いので(猫用家具が多くて)仕事は可動式のベッドサイドテーブルでベッドに腰掛けてやっている。休むときはばったり後ろに倒れればいいので便利だ。でも時々ストーカーっ子のピノを下敷きにしそうになる。今日はばったり倒れたらちょうど左側にピノの横顔があった。ピノのちょっと寸詰まりな鼻筋の向こうに海と空が見える。ピノはうっすら目を開けている。このまま時間が止まればいいと思った。

社会に適応するのが苦痛な私(適応できないのではなく苦痛を伴う)は子供の頃から「ふっと消えたい、跡形もなく、誰も私の記憶などないまま」と度々思ってきた。何か大事な欠片が抜け落ちていて「出来損ない」だな、とも思ってきた。ピノがその隙間にぴったりと収まってくれて、やっと完全体になれた気がする。

いろいろなペットを飼ってどの子もとても可愛かったけれど、こんな一体感を味わうのは初めてだ。ペットと言うより家族だね。ま、ピノの方がどう思っているのかはわからないけど、私は今、生涯で一番幸せな時間を生きている。ピノといる世界で。