猫ばか日記☆ピノとレモ

我が家に来て10年になる最愛のキジトラ姉妹の日々

ネコズの運命

何度も書いているので呆けたかと思われるだろうが、うちのネコズは里親探しボランティアさんのところから養女にもらった姉妹である。半年近く育っているから慣れないかもしれないと言われたけれど、元々性格が確立している成猫が希望だったから、凶暴でなければ慣れなくてもかまわなかったし、お見合いに行った時のピーさんがあまりにも好みのタイプだったので即決だった。2時間いた間、ほぼ出てこず、たまに出てきても気付くと瞬時に消える。あそこにいますよ、と言われて気付かないふりをして見たら壁から顔を半分だけ出して「キジトラはミタ!」……とにかく面白い、面白すぎる。大抵の人は膝に乗ってくるような子を選ぶのに、と言われた。あの時のことを何度思い出してもにまにましてしまう。こういう子こそ慣れるとガチ可愛いのだよ、という選択は間違ってはいなかった。


この子たちは横須賀から引き取られてきた。母猫がいないと育てない小さな仔猫は、保健所に持ち込まれると翌日には殺処分になるそうだ。放っておいても死ぬのだから。今は知らないが、当時は横須賀市では猫の殺処分を減らすために、仔猫の持ち込みがあるとボランティアに打診して預かり先を見つけるというシステムをとっていたらしい。誰も引き取れる余裕がなければ処分されるわけだ。うちの子は真夏の生まれだったから仔猫ラッシュの時期に比べたら余裕があったのかもしれず、3姉妹揃って三浦のボランティアさんに引き取ってもらえた。真ん中の子は人懐こくて3ヶ月くらいでもらわれたそうだが、ふたりはなかなか里親が見つからず、それでもレモさんの方はご主人にべったりで一緒に寝ていたらしいが、ピーさんはワンコに混ざって自分をワンコだと思っているような、猫にも人にもあまりなつかない子だったそうな。

ボランティアさんが二つ返事で引き取ってくれたから今、この子たちはのほほんと生きていられる。首の皮一枚とはこういうことかな。昨日カートで散歩中に久しぶりに会った知人は交通量の多い県道に面した家にお住まいなのだが、ある日家の真ん前の道の真ん中に生まれたばかりの目もまだ開いていない仔猫が落ちていて、慌てて拾ってきて世話をしているうちにそのまま家で飼うことになって8ヶ月になるという。車にひかれることもなく、いい人の家の前に落ちたその子は運がいい。
でも、運の良し悪しで猫の命が左右されるような社会でいいのだろうか。人間の子でさえ虐待されたり放置されて度々ニュースになる、そんな社会でいいのだろうか……眠るレモさんのお尻に顔を寄せてゴロゴロいうのを聞きながらしみじみ考え込んでしまったことである。