猫ばか日記☆ピノとレモ

我が家に来て10年になる最愛のキジトラ姉妹の日々

人は変わるもの

人は、程度の差こそあれ、変わるものだ。私は変わりにくい方で、考え方やものの好悪は子供の頃からほとんど変わっていない。だが、だからこそ劇的に変わった時を鮮明に覚えている。ひとつめは息子の少年野球の当番に行くために30で自転車に乗れるようになったこと。ふたつめは入退院を繰り返す父母のために40で運転免許を取ったこと。必要に迫られないと動かないたち(笑)。
みっつめは事象でなく気持ちの変化。小さい頃から弱かったので「長生きはしないだろう」という思いが根底にあり(いや、今もそれはある)、妙に達観したガキで「人生何があるかわからない、来年はこの花を見ることが出来ないかもしれない、明日が来るという保証はない」と考えていた。淡々と生きてきた。ただ、私が死んだ時に寂しくないように子供は多いほうがいいと思って子育てには全力を尽くし、その子供が巣立ち両親の介護も落ち着いた頃には昔の自分に戻っていた。「この桜を来年も見れるとは限らない」とか、立秋から日に日に翳っていく季節には「また夏を迎えるのは面倒だ」などと。
ところが、ネコズが来てからはまた追われるような日々になり、ネコズの姿に心の底から揉みほぐされるような幸福感を感じ、この子たちのためにも生きているのは大切なことだと思えるようになったのだ。私が望んで来てもらった可愛いネコズ、彼女たちと一緒なら、生きていくのは苦痛ではない。「お前なんか死んでしまえ」「産むんじゃなかった」と般若のような顔で手を振り上げた母もこの春逝った。生きていて、いいのだ。生きているのはいいことだ、うん。

珍しくピノさんいないなーと思ったら、遮光カーテンの陰に!暑くないの?